No.73, No.72, No.71, No.70, No.69, No.68, No.677件]

うつくしいものになりたい、
波に削られたガラス玉みたいな。
あれ、シーグラスって言うらしいよ、
知ってた?

花火の後の余韻、
あの日頬を撫でた手のひらの暖かさ、
もらった言葉、
そういううつくしいものを集めて集めて
ひとかたまりにしたものがわたしであれ、と、願う。
願ってもかみさまは星を降らせてなんかくれないから、
わたしは削れていかずにトゲトゲしたガラスのまま誰かを傷つけている。

ああ、あ、あ、
(聞くに絶えない慟哭)、(自分に対する罵詈雑言)、
お願いだから触らないで。

そんなことを言いながらきっと誰かが、
そんなわたしの、
まだ尖りきらない平らなところをつまんで、
これなら痛くないよと笑ってくれるって、
信じてるんだよ、ごめんね。

優しさなんかじゃないって
言えばよかった
言ってやればよかった、
どうして、だって、そんなこと、
自分がいちばん分かってるのに?

本当は、わたし、全部がどうでもいいの
このまま続くなら、
全部がどうでも良かったのに、
どうでも良かったって思わせてよ!

今、多分、怒りなんて綺麗なものじゃなくて、
もっと違う何かがわたしを突き動かしている

返せ! 返して、返してよ!
わたしは、わたしたちは、―――あなたは、
孤独だったのか、そうではなかったのか、
そうじゃないよ、そうじゃなくて、
ちゃんと泣いて怒ってよ!
胸ぐらを掴んで泣き喚いても
どうかな、多分、答えはかえってこないね

散っていった桜の花びらだって
風が行進させていくように
いずれ土に還るとしても尚、
生き足掻くことを、
変わりゆく残酷な世界を、
美しさを歌うよ

あなたの望んだ輝かしさを掴むよ
誰より遠くに飛び立って
帰って来てなんてやらないよ

寂しいって泣いてよ
どうしてって怒ってよ
物分りの良いふりで
勝手に納得しないで!

今、多分、悲しみなんて美しいものじゃなくて、
もっと違う何かがわたしを突き動かしている

ああ、もう、
自己嫌悪と同族嫌悪が
混じって混じってぐっちゃぐちゃ!

振り上げた拳は下ろす場所がなくて、
ああ、もう、知らないんだから!