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優しさなんかじゃないって
言えばよかった
言ってやればよかった、
どうして、だって、そんなこと、
自分がいちばん分かってるのに?
本当は、わたし、全部がどうでもいいの
このまま続くなら、
全部がどうでも良かったのに、
どうでも良かったって思わせてよ!
今、多分、怒りなんて綺麗なものじゃなくて、
もっと違う何かがわたしを突き動かしている
返せ! 返して、返してよ!
わたしは、わたしたちは、―――あなたは、
孤独だったのか、そうではなかったのか、
そうじゃないよ、そうじゃなくて、
ちゃんと泣いて怒ってよ!
胸ぐらを掴んで泣き喚いても
どうかな、多分、答えはかえってこないね
散っていった桜の花びらだって
風が行進させていくように
いずれ土に還るとしても尚、
生き足掻くことを、
変わりゆく残酷な世界を、
美しさを歌うよ
あなたの望んだ輝かしさを掴むよ
誰より遠くに飛び立って
帰って来てなんてやらないよ
寂しいって泣いてよ
どうしてって怒ってよ
物分りの良いふりで
勝手に納得しないで!
今、多分、悲しみなんて美しいものじゃなくて、
もっと違う何かがわたしを突き動かしている
ああ、もう、
自己嫌悪と同族嫌悪が
混じって混じってぐっちゃぐちゃ!
振り上げた拳は下ろす場所がなくて、
ああ、もう、知らないんだから!
言えばよかった
言ってやればよかった、
どうして、だって、そんなこと、
自分がいちばん分かってるのに?
本当は、わたし、全部がどうでもいいの
このまま続くなら、
全部がどうでも良かったのに、
どうでも良かったって思わせてよ!
今、多分、怒りなんて綺麗なものじゃなくて、
もっと違う何かがわたしを突き動かしている
返せ! 返して、返してよ!
わたしは、わたしたちは、―――あなたは、
孤独だったのか、そうではなかったのか、
そうじゃないよ、そうじゃなくて、
ちゃんと泣いて怒ってよ!
胸ぐらを掴んで泣き喚いても
どうかな、多分、答えはかえってこないね
散っていった桜の花びらだって
風が行進させていくように
いずれ土に還るとしても尚、
生き足掻くことを、
変わりゆく残酷な世界を、
美しさを歌うよ
あなたの望んだ輝かしさを掴むよ
誰より遠くに飛び立って
帰って来てなんてやらないよ
寂しいって泣いてよ
どうしてって怒ってよ
物分りの良いふりで
勝手に納得しないで!
今、多分、悲しみなんて美しいものじゃなくて、
もっと違う何かがわたしを突き動かしている
ああ、もう、
自己嫌悪と同族嫌悪が
混じって混じってぐっちゃぐちゃ!
振り上げた拳は下ろす場所がなくて、
ああ、もう、知らないんだから!
ただ、
救いを求めている。
きっと、この際、
それが多少、冷たくてもいい。
救われたい。
天国は信じてたいけど
神様は信じていられない、から
であれば、それは
不敬で罪になるのかな、と
(考えてみたり、した)
天国を信じてたいのは、
終わりに救いを求めたいから、
神様を信じていられないのは、
あなたは救いになれないから。
何もかもを救っていたら、
世界が壊れちゃうから、
あなたは救いになれない
無ければ、良かったね。
なんにも。
あなたも。
救いを求めている。
きっと、この際、
それが多少、冷たくてもいい。
救われたい。
天国は信じてたいけど
神様は信じていられない、から
であれば、それは
不敬で罪になるのかな、と
(考えてみたり、した)
天国を信じてたいのは、
終わりに救いを求めたいから、
神様を信じていられないのは、
あなたは救いになれないから。
何もかもを救っていたら、
世界が壊れちゃうから、
あなたは救いになれない
無ければ、良かったね。
なんにも。
あなたも。
月が食べたいって君が言うから、
月を取りに行くことにした。
しめしめ、と
男は考える。
君は人気者だから、
僕じゃなくてもいいかもね。
でも、
月を引っ提げて帰ってくる男なんて、
この世界にそういないよ。
しめしめ。
彼女を欲しがる誰かには、
羨ましがられちゃうのかも。
へへっ、ざまあみろ!
月を取りに行くことにした。
しめしめ、と
男は考える。
君は人気者だから、
僕じゃなくてもいいかもね。
でも、
月を引っ提げて帰ってくる男なんて、
この世界にそういないよ。
しめしめ。
彼女を欲しがる誰かには、
羨ましがられちゃうのかも。
へへっ、ざまあみろ!
人生には分岐点が沢山あって、
その分岐点を間違えて、
間違えて、間違えた結果、
いま、ここに立っている。
ねえ、良かったと思う?
どうかな。君はどう思う?
ええ、ずるいよ。私が聞いたのに!
ふふん、でもね。
人生まるごと大間違い!
あなたもそうでしょ、マイダーリン。
それが良いでしょ、マイダーリン!
その分岐点を間違えて、
間違えて、間違えた結果、
いま、ここに立っている。
ねえ、良かったと思う?
どうかな。君はどう思う?
ええ、ずるいよ。私が聞いたのに!
ふふん、でもね。
人生まるごと大間違い!
あなたもそうでしょ、マイダーリン。
それが良いでしょ、マイダーリン!
でもでも、だって、
仕方ないけど、
嫌だ嫌だと駄々をこねるよ
大の大人が恥ずかしげもなく!
あなたにとって、
それは間違いかもしれないけど。
それでも、
間違いでいいよ
間違いだらけのあなたが好きで、
間違いだらけのあなたを愛している
そればかりが、
そればかりが私とあなたを繋いでいる
私も間違いだ
あまり寂しいことを言ってくれるなよ
全部一緒に背負うことはできないけれど
でも、それでも、きっと、たぶん
あなたと一緒にいたいのは、嘘じゃない
嘘に、したくない
……と、思う、から
間違いがいいよ、
全ての間違いが正解を模倣しているだけで
この世は全て間違いで出来ている
仕方ないけど、
嫌だ嫌だと駄々をこねるよ
大の大人が恥ずかしげもなく!
あなたにとって、
それは間違いかもしれないけど。
それでも、
間違いでいいよ
間違いだらけのあなたが好きで、
間違いだらけのあなたを愛している
そればかりが、
そればかりが私とあなたを繋いでいる
私も間違いだ
あまり寂しいことを言ってくれるなよ
全部一緒に背負うことはできないけれど
でも、それでも、きっと、たぶん
あなたと一緒にいたいのは、嘘じゃない
嘘に、したくない
……と、思う、から
間違いがいいよ、
全ての間違いが正解を模倣しているだけで
この世は全て間違いで出来ている
それは、
大地に、力強く根差す力。
それは、
海の水の穏やかさ。
それは、
風の静かなささやき声。
それは、
夜明け前の暖かな光。
あの日握った手のぬくもり、静かに落とされた言葉の温度、隣で人が眠る時の静けさ。
私たちは日々、祈りを探している。
祈りは、繋がり。
わたしとあなたの境界線を、少しだけ溶かすもの。
祈りは愛と隣り合わせ
わたしとあなたを結びつけ、
根を張り、
波を撫で、
風を運び、
光を齎す。
それは、
未来の保証ではなく、
それは、
現在の肯定。
それは、
矛盾ごと抱きしめるもので、
それは、
誰かに確かに残るもの。
大地に、力強く根差す力。
それは、
海の水の穏やかさ。
それは、
風の静かなささやき声。
それは、
夜明け前の暖かな光。
あの日握った手のぬくもり、静かに落とされた言葉の温度、隣で人が眠る時の静けさ。
私たちは日々、祈りを探している。
祈りは、繋がり。
わたしとあなたの境界線を、少しだけ溶かすもの。
祈りは愛と隣り合わせ
わたしとあなたを結びつけ、
根を張り、
波を撫で、
風を運び、
光を齎す。
それは、
未来の保証ではなく、
それは、
現在の肯定。
それは、
矛盾ごと抱きしめるもので、
それは、
誰かに確かに残るもの。
光が似合う人だった。
それ以外の暗くて脆くてうしろめたいものは
なにひとつも似合わないような、
太陽のような、
美しいひとだった。
本当は、なにもいらなかった。
太陽を手に入れようとした俺が馬鹿で、
誰の手にも収まらないあなたは
困ったように笑って、
困らせてしまった、と、思った、から。
……。
太陽だって闇には勝てないんだな。
眠るあなたのすこし痩せた顔を見て、
そんなことを思った。
あなたの夢が、
暗くて、脆くて、うしろめたいものでなければ良い。
頼むから、
ひだまりの中心にいてくれ。
それ以外の暗くて脆くてうしろめたいものは
なにひとつも似合わないような、
太陽のような、
美しいひとだった。
本当は、なにもいらなかった。
太陽を手に入れようとした俺が馬鹿で、
誰の手にも収まらないあなたは
困ったように笑って、
困らせてしまった、と、思った、から。
……。
太陽だって闇には勝てないんだな。
眠るあなたのすこし痩せた顔を見て、
そんなことを思った。
あなたの夢が、
暗くて、脆くて、うしろめたいものでなければ良い。
頼むから、
ひだまりの中心にいてくれ。
小さな鳥を保護した。
小さくて、可愛くて、
まだ弱くて、幼い、
綺麗な声で鳴く小鳥を。
小鳥は歌った。
「飛び立ちたい、飛び立ちたい」と、
私は困ってしまった。
小鳥の翼は、
―――翼、を?
私は思い立ってしまった。
だから、大きな翼を仕立てたの。
ああ、
あなたはきっと私の元を離れていくのね。
そうして誰よりも輝く一番星になって、
夜鷹なんかも追い越しちゃって、
私の手が、届かなくなる。
仕立てた翼は問題なく、
小鳥も嬉しそうに鳴いては飛び立って、
わたし、
ああ、どこまでも行ってしまえばいい!
と、泣いたんだった。
―――小鳥が鳴いている。
一緒に行こうと鳴いている。
私はその手を取った。
ああ、私たち、
きっとどこまでも飛べるのね
小さくて、可愛くて、
まだ弱くて、幼い、
綺麗な声で鳴く小鳥を。
小鳥は歌った。
「飛び立ちたい、飛び立ちたい」と、
私は困ってしまった。
小鳥の翼は、
―――翼、を?
私は思い立ってしまった。
だから、大きな翼を仕立てたの。
ああ、
あなたはきっと私の元を離れていくのね。
そうして誰よりも輝く一番星になって、
夜鷹なんかも追い越しちゃって、
私の手が、届かなくなる。
仕立てた翼は問題なく、
小鳥も嬉しそうに鳴いては飛び立って、
わたし、
ああ、どこまでも行ってしまえばいい!
と、泣いたんだった。
―――小鳥が鳴いている。
一緒に行こうと鳴いている。
私はその手を取った。
ああ、私たち、
きっとどこまでも飛べるのね
強くならなくちゃ。
少年は思った。
小さく静まった海を前に、誰よりも大きな背伸びをした。
もう奏でられなくなった旋律を代わりに口ずさめば、海は呼応するようにさざめき立つ。
口ずさむ。
呼応する。
口ずさむ、
こちらを見る。
口ずさむ、
穏やかに微笑んだ海の、その手のひらの、先
ああ、青い青い憧憬の、その先に、
夢と、未来が―――
きっと、待っている。
夢、夢だ。
夢になる。
未来が来る!
強くならなくちゃ、ね。
信じなくちゃ。
誰よりも、自分のために、
海のために。
少年は思った。
小さく静まった海を前に、誰よりも大きな背伸びをした。
もう奏でられなくなった旋律を代わりに口ずさめば、海は呼応するようにさざめき立つ。
口ずさむ。
呼応する。
口ずさむ、
こちらを見る。
口ずさむ、
穏やかに微笑んだ海の、その手のひらの、先
ああ、青い青い憧憬の、その先に、
夢と、未来が―――
きっと、待っている。
夢、夢だ。
夢になる。
未来が来る!
強くならなくちゃ、ね。
信じなくちゃ。
誰よりも、自分のために、
海のために。
波に削られたガラス玉みたいな。
あれ、シーグラスって言うらしいよ、
知ってた?
花火の後の余韻、
あの日頬を撫でた手のひらの暖かさ、
もらった言葉、
そういううつくしいものを集めて集めて
ひとかたまりにしたものがわたしであれ、と、願う。
願ってもかみさまは星を降らせてなんかくれないから、
わたしは削れていかずにトゲトゲしたガラスのまま誰かを傷つけている。
ああ、あ、あ、
(聞くに絶えない慟哭)、(自分に対する罵詈雑言)、
お願いだから触らないで。
そんなことを言いながらきっと誰かが、
そんなわたしの、
まだ尖りきらない平らなところをつまんで、
これなら痛くないよと笑ってくれるって、
信じてるんだよ、ごめんね。