No.55

小さな鳥を保護した。
小さくて、可愛くて、
まだ弱くて、幼い、
綺麗な声で鳴く小鳥を。

小鳥は歌った。
「飛び立ちたい、飛び立ちたい」と、
私は困ってしまった。
小鳥の翼は、
―――翼、を?
私は思い立ってしまった。
だから、大きな翼を仕立てたの。

ああ、
あなたはきっと私の元を離れていくのね。
そうして誰よりも輝く一番星になって、
夜鷹なんかも追い越しちゃって、
私の手が、届かなくなる。
仕立てた翼は問題なく、
小鳥も嬉しそうに鳴いては飛び立って、

わたし、
ああ、どこまでも行ってしまえばいい!
と、泣いたんだった。

―――小鳥が鳴いている。
一緒に行こうと鳴いている。
私はその手を取った。
ああ、私たち、
きっとどこまでも飛べるのね